PFOS及びPFOAが水道水質基準に追加されました
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、PFAS(有機フッ素化合物)と呼ばれる化学物質の1種です。
これらの物質は、水と油をはじく性質(撥水・撥油性)や熱に強い性質があるため、かつては、泡消火剤、半導体や電子機器の製造工程、撥水加工された製品、フライパンのコーティング剤など様々な用途で使用されていました。
しかし、一方では永遠の化学物質(Forever Chemicals)と呼ばれ、自然界でほぼ分解されません。また、一度体内に摂取されると、排出されるまで時間がかかり、蓄積しやすい性質があります。このため、水をはじめとする環境や健康への影響が指摘されてきました。
【PFOS・PFOAの主な用途】
PFOS:半導体用反射防止剤・レジスト、金属メッキ処理剤、泡消火剤 等
PFOA:フッ素ポリマー加工助剂、界面活性剤 等
【性質】 難分解性、生物蓄積性、人及び動植物に対する慢性毒性
国際的にも米国・EUなどでPFAS規制が急速に強化されており、わが国では、2020年に水道水の安全性を確保するための暫定目標値として50 ng/Lが適用されましたが、この目標値を超えるような地域が複数確認されています。
また、2024年、内閣府食品安全委員会がPFOS及びPFOAの健康影響評価を公表し、これらの物質の健康リスクが公式に明確化されました。
水道水の安全性を確保するために「水道水質基準」が設定されています。
令和8年4月1日、水質基準に関する省令の一部を改正する省令(令和7年環境省令第19号)の施行により、これまで「水質管理目標設定項目」であったPFOS及びPFOAが「水道水質基準項目」に追加され、基準項目数が52項目となりました。
基準値:PFOS及びPFOAは、両物質の合計として50 ng/L以下であることが規定されています。
水道水は水質基準に適合するものでなければならず、水道事業者等に対しては水質検査を実施する義務が課されています。
当センターは、水道法第20条に基づき国土交通大臣および環境大臣の登録を受けた水質検査機関とし て、信頼性の高い水質検査を実施します。これからも、法令の変更にしっかり対応し、最新の情報をもとにサービスを充実させてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
主な環境法令情報
官公庁より公表された主な環境法令等の情報を掲載しています。
各事項の詳細については、官報や所管省庁のホームページ等でご確認ください。
水道水質分析関係の告示法の一部改正
- 水質基準に関する省令の規定に基づき環境大臣が定める方法(H15厚労省告示第261号)の一部改正
令和8年1月28日 環境省告示第5号 - 資機材等の材質に関する試験(H12厚生省告示第45号)の一部改正
令和8年1月28日 国土交通省環境省告示第1号 - 給水装置の構造及び材質の基準に係る試験(H9厚生省告示第111号)に一部改正
令和8年1月28日 国土交通省環境省告示第2号
■概要
〇共通する主な改正点(H15厚労省告示第261号、H12厚生省告示第45号、H9厚生省告示第111号)
・金属類(水銀を含む)の分析方法に「流れ分析-ICP質量分析法」を追加
〇H15厚労省告示第261号の主な改正点
・PFOS・PFOAの告示分析法の制定
・市販の標準原液・標準液を用いる場合の条件のうち、「値付け証明書等」について詳細な規定を追加
■施行期日:2026年4月1日
学校環境衛生基準(平成21年文部科学省告示第60号)の一部改正
令和8年2月27日 文部科学省告示第35号
■概要
- 揮発性有機化合物(エチルベンゼン)の基準を、3800 ㎍/㎥から 370 ㎍/㎥に変更
- トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン及びスチレンの測定方法について、容器採取法を削除
■施行期日:2026年4月1日
大気の汚染に係る環境基準について(昭和48年5月環境庁告示第25号)の一部改正について
令和8年1月30日 環境省告示第8号
■概要
光化学オキシダントの環境基準及び測定方法について改正。
(環境基準)1時間値が0.06ppm以下であること。
(測定方法)中性ヨウ化カリウム溶液を用いる吸光光度法若しくは電量法、紫外線吸収法又はエチレンを用いる化学発光法
(環境基準)オゾンとして、8時間値が0.07ppm以下であり、かつ、日最高8時間値の1年平均値が0.04ppm以下であること。
(測定方法)紫外線吸収法又はエチレンを用いる化学発光法
■施行期日:2026年4月1日